2012-03-31

JICA WORLD REPORTER #3

JICAワールドレポーター更新。
ドミニカ国って? (2)



前回に続き、もう少しドミニカ国について紹介。

■日本からのアクセス
次の2通りが一般的。いずれにしてもどこかで一泊必要。
  • 成田→シカゴ→マイアミ→サン・ファン(プエルト・リコ)→ドミニカ
  • 成田→ニューヨーク→サン・ファン(プエルト・リコ)→ドミニカ
自分の時はニューヨーク経由でニューヨークで一泊。そういえばちょうど1年前、まだ3月下旬のニューヨークの寒さから、いきなりここの灼熱にさらされたのを思い出す。

■通貨
東カリブドル(EC、通貨コード:XCD)が使われている(観光地はUS$も可)。 レートは固定で、1USD = 2.7XCD

■時差
大西洋時間でUTC -4。日本との時差は日本の方が13時間進んでいる。

■交通
ドミニカ国内は、鉄道も空海の国内線もないため車での移動となる。バスは普通のワンボックスカーでいわゆる乗り合いバスである。ある程度の路線が決まっているものの運転手と交渉次第で寄り道もしてもらえる。タクシーはバスと同じワンボックスの場合もあればSUVの場合もある。バスは月-金の7:00-18:00間であれば、わりと待たずに見つかるが、それ以外の時間や土曜は中々見つからず、日曜に関してはまず走ってないと思ったほうが良い。当然ながら時刻表などない。週末は、バスの運転手と交渉してバス一台をタクシーとして利用することも多い。どこに行くにも車がないと始まらないこの国では、欧米の長期旅行者などはレンタカーを借りて移動しているようだ。



■首都
ロゾー ドミニカ島南西のカリブ海に面しロゾー・リバーとモーン・ブルース(小さな丘)に囲まれた地帯でドミニカ最大の都市。といっても人口1万7千人ほどで、南北に縦断するだけなら、ものの10分もかからない。一番上の写真がモーン・ブルースからの眺めで、これで首都がほぼ全て見渡せている。

イギリス領になる前はフランス領であったため、フレンチ・コロニアル様式の建築が並ぶが、道路(特に歩道)がきちんと整備されておらず、決して綺麗な町並みではなく雑然とした感じなのが少し残念なところである。

観光シーズンになると大型のクルーズシップがやってくるが、ドミニカにあるどの建物よりも大きいその船が停泊している姿は異様で、船の全長はロゾー中心地の南北の全長に匹敵する。


JICAのドミニカ・フィールド・オフィスもこの首都の北端、ロゾー・リバーの脇にあり、目の前は、メイン通りが走っている。ちなみにロゾー中心地の道路は全て一方通行。

首都といっても、映画館もなければデパートやショッピングモールもない。大きなスーパーは3件、本屋も1件、観光客向けのレストランやお土産屋が数件、それ以外は小さなバーや中国製雑貨を売る店などが占めている。

なお現在、在ドミニカ・ボランティアは全員ロゾー周辺に住んでいて、各自の家、フィールド・オフィスや調整員宅などは全て徒歩圏である。

前回ドミニカ共和国との違いに少しふれたが、ちょうど先日、ドミニカ共和国の首都サント・ドミンゴに行ってきた。ここドミニカ国の首都ロゾーとは比べものにならないほど大都会だった。大型のショッピングモールもあれば寿司やラーメンが食べられるレストランがある。スーパーでも日本食が手に入る。各国の料理が食べられるおしゃれなレストランなどもたくさんある。何だか少し羨ましくなって帰国したのだが...

とはいえ、ここドミニカ国だって見所はたくさんありますよ...たぶん。次回はそのあたりを。

2012-03-13

JICA WORLD REPORTER #2

JICAワールドレポーター更新。
ドミニカ国って ?



ドミニカ国って?
「今度ドミニカに行くことになったよ。」
「あっドミニカ、知ってるよ。野球が強いとこでしょ!」
「それは、ドミニカ共和国なんだけど・・・」
こんな風に日本では全くといって良いほど知られていないドミニカ(国)。


正式名称はドミニカ国(Commonwealth of Dominica)といい、1978年にイギリスから独立した。ドミニカの名称の由来はコロンブスが来島した日が日曜日(ドミンゴ)だったからという。先住民のカリブ族はこの島をWaitukubuliと呼んでおり、この名称は島を縦断するトレイルコース(後日掲載予定)の名称だったりで今も目にすることが多い。

島の面積は754Km2で日本の奄美大島とほぼ同じくらいの大きさ。人口は6.7万人ほど(2010年)。横浜の日産スタジアムであれば全国民を一度に収容することができるといえばその規模が容易に想像できると思う。

カリブ海の西インド諸島のひとつであり、カリブ海の東に位置する。この辺りは西洋諸国の都合で小さな独立国家が数多く存在する。

良く間違えられるドミニカ共和国(Dominican Republic)は、ドミニカ国の北西にあり、人口1000万人以上、面積4.8万Km2と大国である。ドミニカ国が英語が公用語なのに対し、こちらはスペイン語が公用語となっている。


ドミニカ国は、先住民のカリブ族が今も住む数少ないカリブ諸国であり、島の北東に独自のテリトリーを持っている。彼らは、長年にわたる南国での生活のためか肌の色こそ褐色であるが、良く見れば我々と変わらないモンゴロイドである。カリブ族の前にはアラワク族が元々住んでいたらしいが、カリブ族に追いやられ、現在はドミニカだけではなく、西インド諸島全体で民族としての彼らを見ることはないらしい。ドミニカ国旗にある黄色のラインは、そんなドミニカの先祖アラワク族とカリブ族を表している(他に主要産物のバナナやオレンジの意も含んでいる)。


食文化は、クレオール料理と呼ばれるもので肉(鶏、豚、牛、七面鳥)か魚のメインディッシュと、米やプロビジョンと呼ばれる芋やバナナなどの主食、その他に豆煮などがワンプレートで提供される。比較的日本人でも美味しく感じられる味付けだが、毎日こればかりだと結構重い。大手ファーストフードチェーンは私の知る限りケンタッキーとサブウェイくらいだろうか。

ドミニカ国には、ピトン国立公園というユネスコ世界遺産(自然遺産)が1つある。比較的周辺諸国に比べて発展が遅れているドミニカは、こうした自然を除けば、正直なところみるものは何もない。それが一年あまりここに住んでみたドミニカ国の印象である。もっとも、そんな手つかずの自然だけというところが、逆に良かったりもする。彼らもそれを分かっているのか、地元観光業もネイチャーアイランドのイメージを全面的に押し出して広報を展開している。
 
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