2013-11-12

JICA WORLD REPORTER #19

JICAワールドレポーター更新。
多国籍軍




 所属部署のヘルス・インフォメーション・ユニット(通称HIU)は、現在15人で構成されている。今は、自分がここに来て以来最大の人数である。そして、15人の構成員のうちボランティアが8名を占めるという、業務の多くをボランティアに依存している。

ボランティアの国籍も、アメリカ、オーストラリア、チリ、地元ドミニカ、そして日本と様々である。今はいないが以前はカナダも入っていた。

また、かなりの頻度で世界銀行やカリブ共同体(CARICOM)から数名がやってきては数週間滞在しプロジェクトを一緒に進めている。

そしてこの部署のもう一つの特徴は、そのメンバーの出張の多さである。
最近、任国外旅行から帰ってきて久しぶりに出社してみれば、1/3が出張中だった。その行き先もバラバラでメキシコ、ブラジル、アメリカ、セントキッツ・ネイビス、セントルシアとのことだった。

そんな環境なので、全員が揃うことはまずない。この写真は、こちらに来て(もう2年半以上も経つが)初で唯一の貴重な集合写真である。

こう見えてもここドミニカではこれが正装で、このチェック柄はクレオールチェックと呼ばれている。クレオール・デーやインディペンデンス・デーといった公式行事の日には、多くの人がこの正装をする。これらの日については以前の記事を参照。



踊りは地元の伝統的なダンスだそうだが、それより、この施設と後ろの機材に注目して欲しい。最近出来たピカピカのこの施設は、ホワイトハウスさながらシチュエーションルーム(状況分析室)と呼ばれ、会議の他にもプレゼンテーションやカンファレンスなど多目的に利用されている。この施設もここHIUの所有物である。テレビ会議システムが備わっており、壁には3台の大型ディスプレイが掛けられていて、同時に世界中の3ヶ所と会議を進めることができる。その他ステージと可動式の大型スクリーン、音響設備、小規模会議用の小型のスクリーンとプロジェクターが常設されている。

現在進めているプロジェクトも最新のオープンソースで行っているし、ほとんどのスタッフが最新のノートパソコンを使用し、最新のハイスペック・サーバーでは、その上に現在10数個のバーチャル・サーバーが稼働している(つまりそれが可能なほどのスペックを持つサーバーを所有している)。現在、準備中であるが近く、このサーバーをもう一台、障害対策のため物理的に隔離した場所に設置し(ロゾーとポーツマス)、それらをクラスタリングする予定である。

発展途上国とはいえ、既にこのレベルである。正直な所、同規模の日本の中小零細企業の方が設備面で劣っている気もしなくはない。そんな環境でボランティアしているのは複雑な心境でもある。


とはいえ、各国援助等で機材等のハード面は充実していても、やはりソフト面は発展途上国である。ソースコードは、全くバージョン管理されていないは、単にデータエントリーするだけのスタッフが、国の重要な(であるはずの)保健統計データをいとも簡単に、まるで自分の作成したワードやエクセルファイルであるかのように、ファイル上書きできるような状況にあるはで、こちらがハラハラして見ていられないシーンも数多く遭遇している。

任期終了まであと1ヶ月 ほど。直近で渡されたタスクもまだ終わりそうにないが、こうしたソフト面・環境面での改善提案も最後にいくつかしたいものが残っている。さてと、ラストスパートしようか...

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